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調査・診断 調査・診断

事後保全から予防保全へ

構造物の維持保全は、人体の健康診断や病気の治療と同様に多様な課題を抱えています。特に内部の劣化の状況は、
環境や材料をはじめとする諸条件によって構造物ごとに異なり、目視で劣化を確認した段階で補修・補強を始めるの
では手遅れということも。総合防災の観点から見ても事後保全ではなく、予防保全的な対応が必要になっています。

構造物の調査・診断の一般的な流れ

構造診断のプロセスと人体の健康診断を比較してみると、予備調査が『問診』であり、現地調査や構造検討が『調査
・解析』、そして判定・評価が『カルテの作成』であるといえます。劣化(=病気)の診断を誤れば間違った補強工法
(=治療法)を適用することになり、結果的に劣化を促進する事態も招きかねません。しかし、劣化を診断する技術は
まだまだ未確立であり、その診断技術者の熟練度によるバラツキが多いのが現状です。
当研究所では、構造物診断技術の確立を目指し、これを担う技術者の育成にも取り組んでいます。

問 診

問 診

予備調査
構造物諸元 供用環境 設計・施工時資料
補修・補強・使用履歴 調査経緯  

調査・解析

調査・解析

現地調査(詳細調査含)
使用状態
使用履歴  :  機器設置履歴、被害履歴、荷重履歴
荷  重  :  積載荷重、振動・衝撃
環  境  :  浸食物質、排ガス、排熱
基礎・地盤
基礎・杭  :  形式、形状、劣化変状
地  盤  :  支持力、沈下、土圧
地 下 水   :  水位、水質
材  料
コンクリート:  きれつ、化学的損傷、中性化、強度
鋼  材  :  さび、溶接部変状、強度
組 積 材   :  劣化変状、強度
木  材  :  腐朽、強度
外 壁 材   :  劣化変状、付着強度
構  造
形状寸法  :  部材断面、配筋状態
変  形  :  たわみ、不陸、傾斜
耐荷性状  :  剛性、耐力
振動性状  :  固有周期、振動モード
構造検討  :  常時荷重、耐震性

カルテ作成

カルテ作成

判定・評価
安全性評価 劣化・変状原因推定 耐用年数の推定

治 療

治 療

対 策
補修・補強設計(補修・補強工事) 改 築

※建築関連法規の制約により、当社では建築設計を行うことができません(土木構造物を除く)。